こんにちは、仲林です。
今回のテーマは「拍子」。
「拍子抜け」なんて慣用句があるほど馴染みがあります。
ですが、実際のところよく理解できていないことも多いです。
私もかつてそうでした。
拍子とは?
「拍子」は五線譜の使い方を設定する記号の一つ。
特に「1小節」内の「拍の数」と「拍の長さ」を設定します。
補足:小節について
「小節」は、楽曲の流れを見やすくします。
一定の長さで区切ることにより、今どこを演奏しているのかが見えるのです。
五線譜を縦に区切る線、これを「小節線」と呼びます。
ある小節線から、その次の小節線までを「小節」という単位にしています。
小節の連なりで「1小節」「2小節」「3小節」、、、と数えます。
ちなみに、上記画像の譜面は「4小節」あります。
実用的には、バンド練習やセッションなどで使われます。
全員共通のコード譜を見ながら「サビの2小節前から入る(演奏を始める)よ〜。」
などのように、楽曲の位置を示す時によく出てきます。
拍子記号
拍子記号は分数形式で示します。
分子と分母にはそれぞれの意味があります。
1小節における拍子の設定をします。
難しい計算はしませんので、ご安心を。
有効範囲
拍子記号が示されて以降、全ての小節で有効になります。
楽曲の初めに示されることが多いですが、
変化を加えたい時など、楽曲の途中でもちょくちょく出現します。
実用例としては、
・サビ終わりを少し伸ばしたくて、数拍追加した箇所。
・楽曲の途中から変則的な拍子にアレンジしたい時など。
演奏する楽曲に合わせて、演奏時に見やすくなるようカスタマイズします。
分子
1小節の「拍数」を設定します。
平たく言うと「◯拍で1小節になるよ〜」といったところ。
拍数とは?
リズムの基準となる「メトロノーム」を鳴らす回数です。
メトロノームは小節の「1拍目」を強い音にしています。
小節の切り替わりが「音でわかる」仕組みになっているのです。
分母
1拍になる音符の種類を示します。
テンポが同じでも、音符の種類によって音の長さが変わってきます。
※「音符の種類」詳細記事はこちら
実例
実際の譜面にしてみましょう。
音符が小節内にどう入っているかに注目です。
4/4拍子
※4/4拍子は略記で示されることも多いです。
2/2拍子
※2/2拍子は略記で示されることも多いです。
3/4拍子
6/8拍子
4/4拍子と2/2拍子は同じ?
前述の譜面でお気づきかもしれません。
4/4拍子と2/2拍子って、1小節に入る音符の数は同じです。
同じに見えますが、ここに違いはあるのでしょうか?
拍の感じ方(ノリ)に注目!
前述しましたが、メトロノームは小節の「1拍目」を強い音にしています。
これを「強拍」または「Beat(ビート)」と言います。
それ以外は「弱拍」と言います。
大事なことは「強拍」は強い音で弾くと言う意味ではありません。
私としてはリズムをグッと入れ込むような感じですね。
楽曲のリズムパターンをどう感じるかというもの。
比較します
4/4拍子では、強→弱→弱→弱で1小節
2/2拍子では、強→弱で1小節
1小節の速度を同じくなるように設定して比較します。
強→弱→弱→弱(テンポ80、4/4)
強→◯→弱→◯(テンポ40、2/2)※◯は拍がないことを示します。
となり、弱拍が2箇所消えております。
この違いが演奏の大きな差となります。
メトロノームだけで試しに聞いてみてください。
1小節は同じ速度にもかかわらず、
2/2拍子はゆったりというか、大きい枠でビートを感じるように思いませんか?
この土台の違いが大きな差につながります。
拍子設定が楽曲の雰囲気にまで関わっていたのです。
まとめ
拍子は楽曲の土台を決める要素の一つ。
分数で表記され、1小節内におけるの拍の要素(数と音符の種類)を決めています。
ご自身で演奏する楽曲のリズムパターン、雰囲気を表現するために、
最適な拍子記号を明記しましょう。
それでは、素敵な軽音楽ライフを!
仲林聖晃