音符をつなげる「記号と書き方」

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音楽専門学校時代の楽譜は手書きだった、なかばっしーです。

楽譜では異なる音符をつなげて書くことが頻繁にあります。

そのために使う記号の解説と、記譜の例をまとめました。

記号

音符をつなげると、音符同士の書き方が変わります。

加えて、つなげるための記号に「タイ」「スラー」があります。

この記号、「形状」は一緒ですが「機能」に違いがあります。

タイ

タイは「同じ音の高さ」をつなげて、音そのものを伸ばす記号です。

実音としては「つなげた先の音符を含めた長さ」まで伸ばします。

記載位置

適宜お好みの位置で良いのですが、ある程度「見やすい基準」はあります。

この基準を足掛かりにして、応用してくださいね。

全音符

五線の真ん中(第3線)より下なら「下側」につけます。

五線の真ん中(第3線)以上なら「上側」につけます。

お忘れかもしれませんが、

変位記号(#・♭・ナチュラル)は「1小節内のみ有効」でした。

しかし「タイ」がある場合は「つないだ先の音符まで有効」となります。

ついでに覚えておいてください。

2分音符など、線がある音符の場合

線が上向きになるときのタイは「音符の下側」

線が下向きになるときのタイは「音符の上側」

音符の線とかぶらないように書きましょう。

付点音符でもいい?

同じ音の高さなら、付点音符で書いても実音は変わりませんよね?

先程の楽譜を付点音符にしてみます。

この例ではどちらでもアリです。

8分音符と16分音符の組み合わせの場合も、付点音符での記譜の方が見やすいことも多いです。

ただし気をつけていただきたいのは、

どの拍まで伸ばすか(この例ですと、3拍まで伸ばすこと)を「見やすく」してください。

詳しくは、後述「記譜の実例」をご覧ください。

小節線を跨ぐときには?

付点音符は使いません。

小節の区切りがわからなくなります。

小節の区切りを把握することはとても重要です。

「何小節の何拍目」というのは数えているわけではありませんが、体感として染み付いてきます。

小節線を跨く付点音符となると、違和感を覚えますから「タイ」で記譜してください。

スラー

「スラー」は「異なる音の高さを滑らかに演奏する」表現の記号です。

実音としては「つなげた先の音の高さへ、途切れなく変化させて」伸ばします。

これは演奏方法の記載であるため、必ずつけるものではありません。

「こういう風に弾いてねっ!」という意味です。

そうしたいところのみ、使ってください。

記載位置

前後の音符の関係性によって変化します。

これは好みが分かれるところです。

私の場合「書き始めの音符の位置に従って」タイと同じ基準で書き分けています。

音符をつなげて書く「記譜の実例」

ここで扱う「つなげる」とは、

「音をつなげて伸ばす事」と「音は途切れてもまとめて書く」ことを言います。

見やすくまとめて伝えるための書き方ですね。

つなげる音符の種類が違う場合は、組み合わせにより書き方が変わります。

では、百聞は一見に如かず。

記譜事例をまとめました。

全音符 ー 全音符

全音符同士では「タイ」や「スラー」を使います。

小節線を跨いでも、小節内に納まっても書き方は一緒です。

全音符 ー 2分音符

これも同じです。

全音符 ー 4分音符

これも同じですね。

全音符 ー 8分音符

これも同じ。

特にコメントはございません、、、

全音符 ー 16分音符

これも同じ。

2分音符 ー 2分音符

2分音符同士でも「タイ」や「スラー」を使います。

小節線を跨いでも、小節内に納まっても書き方は一緒です。

2分音符 ー 4分音符

これも同じですね。

2分音符 ー 8分音符

同じですね。

2分音符 ー 16分音符

これも同じでした。

4分音符 ー 4分音符

4分音符同士でも「タイ」や「スラー」を使います。

小節線を跨いでも、小節内に納まっても書き方は一緒です。

4分音符 ー 8分音符

こちらも同じ。

4分音符 ー 16分音符

こちらも同じです。

さあここから変わってきますので、飽きずについてきてくださいね。

8分音符 ー 8分音符

ここからが本題といってもいいでしょう。

いろんなパターンがありますので、一つずつ解説します。

ここから以降は、拍子設定を4/4拍子とします。

1拍は「4分音符1個分」の長さです。

1)1拍内

譜面は1拍を把握しやすいように書くのが親切です。

1拍単位でまとめると、

「このまとまりが1拍の中にある音なんだ」

という認識がしやすくなります。

1拍内の連続した8分音符は、音符についている縦線の先を平行線でつなげます。

その後、必要に応じて「タイ」と「スラー」も付け加えられます。

「タイ」をつける

ここは「タイ」よりも、4分音符1個に変換します。

音としては全く一緒ですし、見やすいです。

「スラー」をつける

そのまま「スラー」をつけます。

2)拍を跨ぐ

拍と拍の区切りをわかるようにすると、読みやすくなります。

音符の線同士を繋がないことで区切りを明確にします。

伸ばしてつなげたいときは記号の出番です。

「タイ」をつける

「スラー」をつける

3)小節線を跨ぐ

小節の区切りは必ずわかるようにします。

演奏の際、楽曲の進行の手掛かりになる重要局面です。

前述同様、音符の線同士を繋がないことで区切りを明確にします。

伸ばしてつなげたいときは記号の出番です。

「タイ」をつける

「スラー」をつける

4)2拍ごとにまとめる

1小節内で2拍にわたり、8分音符が連続することは多くあります。

その場合、2拍分をひとまとめに記載することもあります。

私が使用している楽譜制作ソフト「MuseScore」では、

自動でこのような記載になります。

手書きで譜面を書いていた頃は拍がわかりやすいように、1)の書き方で統一していましたが。

今となってはどちらでもいいし、どんな音の流れかでも使い分けます。

採譜を実践して、見やすくカスタマイズしてくださいね。

同様に、伸ばしてつなげたいときは記号の出番です。

「タイ」をつける

区切り以外の箇所では1)と同様に4分音符へ変換します。

「スラー」をつける

「スラー」で奏法を指定したい箇所につけましょう。

記譜位置に縛りはありません。

16分音符 ー 16分音符

音符をつなげるのは音符の線の先同士。

8分音符の場合と同様ですが、16分音符同士では2重線になります。

16分音符は4分音符を4分割します。

音の長さは「16分音符4個=4分音符1個」なので、

この単位で(拍ごとに)まとめて書きます。

「タイ」をつける

拍の区切りでつけます。

拍の区切り以外で「タイ」を使うなら、8分音符へ変換する方が見やすいです。

「スラー」をつける

「スラー」で奏法を指定したい箇所につけましょう。

記譜位置に縛りはありません。

16分休符が入る場合

それぞれの箇所に16分休符が入った場合、1拍内での書き方の例です。

他にも異なる音価の休符が入る場合もあります。

今まで知識を応用して、ご自身で導き出してみましょう。

わからなかったら無料メールご相談窓口まで。

お気軽にどうぞ。

8分音符 ー 16分音符

この組み合わせでは、音符の線同士をつなげる平行線の数が一致しません。

平行線の本数は「8分音符は1本、16分音符は2本」でした。

このとき少し省略した記譜にすることで、

どちらがどの音価になっているか(8分音符か16分音符か)を見分けます。

前が8分音符、後が16分音符

内側に平行線を1本、ちょびっと書いてある側の音符がありますね。

この音符が「16分音符」であることを示しています。

前が16分音符、後が8分音符

同様の見方をすると、前の音符が「16分音符」であることがわかります。

1拍内で組み合わせ

1拍内での8分音符と16分音符の組み合わせをまとめました。

① 先頭が8分音符

② 2番目が8分音符

③ 3番目が8分音符

次は「4番目が8分音符」と思ったかもしれませんが、

これは次の拍に「タイ」でつなげることになりますので省きました。

まとめ

音符をつなげて書くための記号は「タイ」と「スラー」があります。

8分音符、16分音符では音を伸ばす・伸ばさないにかかわらず、

音符の線同士を平行線でつなげたりします。

32分音符や64音符もありますが、記事ボリュームが大変なことになります。

実用上の出番も少なすぎるので、省きました。

ご興味あれば、ご自身で色々調べていただくのも面白いですよ。

 

今回の長〜い記事、最後までお読みいただきありがとうございました。

素敵な軽音楽ライフを!

仲林まさあき

 

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