こんにちは、仲林です。
今回のテーマは「派生音の記譜」です。
派生音についてはこちらの記事をどうぞ⇨「派生音(変化音)」
ここでは具体的な記譜の仕方、扱い方を解説します。
⇩動画解説
変位記号の位置
変位記号「#」「♭」「ナチュラル」は音符の「丸の部分」に付加します。
その位置は「左真横」になります。
音符と同様、線上もしくは線間に記譜することがポイント。
例えば音符が密集している和音の記譜の際、変位記号の位置がズレていると間違った音の認識になってしまいます。
楽譜制作ソフトではズレることはありませんが、手書きの場合は特に注意が必要。
変な記譜の習慣がつくと癖になってしまいます。
丁寧に書きましょう。
なお、音名に記入する際の変位記号は右上に位置します(ナチュラルの場合は未記入)
「#」の記譜
記譜と音名は画像の通り。
「#」の意味は「幹音の高さを半音上げる」のです。
画像のように連ねて記譜すると音の高さが上昇していくので、
「上行系(じょうこうけい)」とも言われます。
「#の真ん中部分」=「音符の円部分」と捉えて記譜します。
「♭」の記譜
記譜と音名は画像の通り。
「♭」の意味は「幹音の高さを半音下げる」のです。
画像のように連ねて記譜すると音の高さが下降していくので、
「下行系(かこうけい)」とも言われます。
「♭の下部の丸部分」=「音符の円部分」と捉えて記譜します。
「ナチュラル」の記譜
ナチュラルが登場するときは、その直前に「#」か「♭」が必ずあります。
「本位記号」とも呼ばれ、本来の「幹音」に戻す(リセット)という意味で使います。
ですので、直前に「#」か「♭」がなければ未記入となります。
音名表記では直前に「#」か「♭」あろうとなかろうと未記入になります。
この違いは、五線譜上では音符の「位置」を把握するのに対し、
音名は単独でそのものを「読む」という違いがあります。
記譜ではわかりやすさを重視する為、このような差があります。
変位記号の有効範囲
譜面で変位記号が付くとき、その有効範囲は「1小節」(1小節は五線を縦線で区切られた範囲)です。
1小節内において変位記号が付いた後の同じ音は、未記入でも変位記号がついているものとします。
記譜と音名は以下のようになります。
小節を跨ぐと変位記号は無効となり、元の幹音に戻ります。
ナチュラルの記号をつける必要はありません。
ただ、以下の画像のように次の小節にかけて同音名が続く場合、読み間違いが起きやすいのです。
この時は幹音に戻ったことを知らせるため、あえて次の小節で同音名にナチュラルを記載する事もあります。
これはお好みでどちらでも構いません。
「ナチュラル」は音を元に戻すという意味です。
小節の区切りに関係なく、付加して以降はずっと有効となります。
まとめ
では動画で使用したホワイトボードをご覧いただきながらまとめます。
変位記号は音符の左真横に記譜します。
「#」と「♭」は1回付けたら1小節間で有効です。
「ナチュラル」は「#」「♭」があった後にしか出現しません。
「ナチュラル」は出現以降ずっと有効となります(元に戻るという事ですので)。
実際にご自身の好きな曲のメロディーなどを譜面に起こす事でより理解が深まっていきます。
私もたくさん耳コピーしてきましたが、毎回何かしら気付きや発見があります。
現在でも「ああ、こういう事か〜」と楽曲の仕組みまで見えてくることが多いので活用範囲は以外と多くなります。
少しづつ、出来ることから積み重ねていくことが近道です。
「未来の妄想」より「今日の1曲」
これが一番身になります。
ワクワクしながら取り組めるようになったらシメたものです。
それでは、素敵な軽音楽ライフを!
仲林聖晃
コメント