こんにちは。
2拍3連をちょいちょい使いたくなる、仲林です。
テーマは「音符の分割」です。
4分音符を2分割=8分音符2個のように、音符を偶数で分割するお話はして参りました。
今回は3分割、5分割といった奇数による分割です。
正確には2分割、4分割なども連符ではあります。
しかし、それが元々の標準設定の場合、あえて「連符」と呼ぶことはしません。
連符と言ったら「奇数による分割」と思ってください。
今回は、3連符についてのみ解説いたします。
3連符
実用的に3連符はよく使います。
ジャズにおいて「Swing」と言えば、この3連符がリズムの土台になっております。
書き方
譜面をご覧ください。
3連符は、基の音符の半分の音価で表記します。
例として、4分音符1個 = 8分音符3個となります。
3連符であることを示すために、「3」という数字を3連符の上部に書きます。
2分音符、4分音符の3連符では、まとまりを示すためカギ括弧をつけます。
8分音符、16分音符などはカギ括弧は不要で、音符同士をつなげて書きます。
位置関係
3連符の場合、発音位置の把握が曖昧になりがちです。
「均等に3分割する」っていう感覚がわかりづらいんです。
対策として、メトロノームを活用しましょう。
メトロノームで3連符を聞く方法
メトロノームは初めの1拍目にアクセント(強い音)があります。
アクセントを基準として、1小節の区切りが分かるようになっています。
私が使っているアプリ「Metronome」keuwlsoft を使った動画で確認しましょう。
4/4拍子は1小節を4分割した音。
これを3/4拍子に設定すると、1小節が3分割になります。
1小節自体をを大きな1拍と捉えると、聞こえている音は3連符と一致します。
譜面にするとこんなイメージ。
音を確認しながら、譜面を追っていきます。
歩いて体で覚える
自分がこれを覚えようとしていた音楽専門学校時代。
3/4拍子に設定したメトロノームを3分ほど録音しまして、それをイヤホンで聞きながら歩くんです。
頭の1拍(アクセント)を意識して、メトロノームの音1つを1歩と捉え、
一定のリズムで歩きます。
慣れてきたら、言葉を頭で唱えながら歩きます。
これがとっても効果的。
3連符に言葉をつけた譜面をご覧ください。
「い、ー、ち」「に、ー、い」「さ、ー、ん」「し、ー、い」
と3連符一つ一つに文字をつけるので、より明確に3連符の把握ができます。
「タマゴ」「バナナ」「リンゴ」など、お好みの3文字をつけてもオッケーです。
続けていくと少しずつ慣れてきます。
最終チェック:テンポの変化(特に遅いテンポ)
出来てきたなーと思ったら、さらにもう一つ実践してみましょう。
それは、テンポを変化させるってことです。
特に「遅いテンポで出来るか」がとてつもなく大事です。
目的は「3連符の把握」なのです。
焦りは禁物です。
ゆっくりテンポでじっくり把握。
これが近道です。
速度に気をつけなはれや!
初心者さん、ありがちな勘違いがあります。
「めちゃ速い速度で出来れば、遅い速度なんて簡単になるんじゃない?」
という思い込み。
これ私自身もありましたし、そう教える先生もいました。
ですが、これが大きな落とし穴。
その方法は今すぐやめてください。
絶対にできるようになりません、断言します。
遅いテンポの重要性は解説が長くなります。
こちら↓の記事も併せてご覧ください。
実用度多し!「2拍3連符」
冒頭でもちょっと出ましたが、通称「2拍3連」はよく使います。
既存曲の耳コピーしていると、このリズムがよく出てきます。
編曲でメリハリをつける為や、アドリブのネタにもなって使い勝手がいいんです。
この「2拍3連」という言葉がカギです。
2拍
ここでいう2拍とは「4分音符2個分」に相当します。
3連
4分音符の3連符ことです。
位置関係
譜面をご覧ください。
都合上、1小節の長さは2分音符と設定しました。
2分音符の2分割で4分音符が2個。
4分音符2個をそれぞれ3分割して、3連符が2組。
そこから点線の位置で抜き出します。
すると4分音符の3連符が出来上がります。
効果と使い所
さて、先ほどの譜面の2段目と4段目を組み合わせて見ましょう。
4分音符2拍をメトロノームとします。
4分音符が「2拍」ある中に、4分音符の「3連符」があるという変化を起こせるのです。
これで「2拍3連」の完成です。
よくある楽曲では1小節が4分音符4拍です。
そのうち、後半の2拍のみを「2拍3連」のリズムで演奏するのも効果的です。
曲の場面の切り替えなんかにもいいですね。
どこで使うかがセンスの見せ所です。
いろんな場面で試してみましょうね。
両手で叩いて確認
頭でわかったら実践ですよ〜。
先ほどの3/4拍設定でメトロノームを鳴らし、3連符の感覚を身につけてからのお話です。
地味ではありますが、何事も一つずつ積み上げることしかできません。
それだけはご理解ください。
では、本題。
メトロノームは4/4拍に設定します。
椅子に腰掛けて、両手を膝上に載せます。
右手と左手を交互に膝上を叩いて3連符を奏でます。
譜面にするとこんな感じ。
Rは右手、Lは左手のことです。
頭がこんがらがるかもしれませんが、馴染むまで続けましょう。
そしたら、譜面の右手位置に注目!
実は右手だけを取り出すと、すでに「2拍3連」になっているのです。
点線の位置が「2拍3連」と一致していますよね。
これを念頭に置いて、徐々に左手だけを弱めていきます。
最終的に左手は音がしない程度にします。
で、右手だけの音を聞くと「2拍3連」の出来上がりです!
私もやってみましたので、譜面を追いつつ動画をご覧ください。
テンポは40〜85までできれば十分です。
再三申し上げていますが、速すぎるテンポで練習しないでください。
焦らず、じっくり、少しずつ、取り組みましょうね。
まとめ
音符を3分割すると「3連符」が出来上がります。
書き方は半分の音価を3つ分です。
均等な3分割を奏でるには、メトロノームを活用しましょう。
メトロノームを聞きながら、てくてく歩いて染みつかせます。
「2拍3連」は出番が多いので、是非是非ものにしてください。
速すぎるテンポでの練習は禁物ですよ〜(わ〜かった、わかったから!)
それでは、素敵な軽音楽ライフを!
仲林聖晃